澤村伊智さん比嘉姉妹シリーズ最新…かな?
図書館本。未読の澤村さん本が2冊並んでいて、2冊とも借りようかどうしようか悩んで、他の小説も2冊あったので1冊のみにしました😅 2週間後にまだ並んでたら良いけど…。
一度チャンスを逃すと当分出会えない事も多々。
でも無理して借りて読み終えられなければ無意味なので、次のチャンスに賭けました。
図書館の巡り合わせもまた運命(*ФωФσ)σ
「眠れば、死ぬ」
東京から父の地元に引っ越してきて以来、悪夢に悩まされていた「僕」は、現実でもお腹に痣ができていることに気づく。
僕だけでなく、父親の友人の子供たちもみな現実に干渉する悪夢に苦しめられていた。
やがて、そのうちひとりが謎の死を遂げる。
夢に殺されたのか。
次に死ぬのは誰か。
なぜ、悪夢を見るのか。理由を探る中でオカルトライターの野崎と真琴からお守りをもらい、僕らの苦悩はいったん静まったかのように思われた。
しかし、今度は不気味な黒ずくめの女に襲われる悪夢を見るようになる。
「比嘉琴子」と名乗るその女は、夢の中で僕を殺そうとしてきて──。
出版社より引用
感想 ネタバレなし!
全体は大きく2部構成になっていました。
前半と後半ではガラリと世界が、視点が変わります。
「ばくうど」と呼ばれる夢の怪異。
果たして幸せな夢を見る事で死に至る、それは悪夢と呼ぶべきなのか―――。
寝るの大好き。夢見るの(現実逃避を兼ね(笑)大好きな私には辛い一冊でしたwww
寝たら悪夢を見る。それはやがて死をもたらす。
とある漫画家のあとがき抜粋で始まり、無差別殺人の惨劇は本当に気持ち悪かったです😨 描写が鮮明過ぎて、脳内再生がヤバかった…。これは夢なのかも―――チョットだけ期待してしまいました。

グロ描写が苦手な方は要注意!!!
テーマが「夢」だけに。現実と夢と、夢の中の夢とか。現実かと思えば誰かの夢の中とか。読みながら理解するのにカロリー消費しましたね(笑)
全体的に重い展開ですが(ホラーミステリだしw)読後感は悪くありません。
読みごたえも十分でした(๑•̀ㅂ•́)و✧
ちょこっとネタバレ|д゚)あり感想!
どうして「僕」の名前が書いてないのか。
まさかの犯人がシリーズのレギュラー野崎で衝撃の余韻も冷めぬまま後半の「現実」へ突入。
何なの。どういう事なの? 疑問符を抱えながらも読み進めた同窓会の顛末で胸糞悪くなる奴おるな(*ㅇ﹃ㅇ*)、と思ったら本当の犯人でしたwww
閉塞的な田舎にありがちな人間関係~ な体ですが、そうかしら?
私には単に大量殺戮事件を起こした犯人の、ただの被害妄想の果てに見えました。
本人は辛かったし葛藤も抱え新しい人間関係に馴染めず苦しんだろうけど、だからって自分が一番輝いて(お山の)大将だった時代に復讐するって逆恨みな犯行動機に不愉快しかない😶
でも地元を飛び出し都会で成功すれば(犯人は挫折したが)、地元に留まる者を何故か下に見ちゃう傾向はあるんだろうね…。
真相を知った上で読み返すと、前半部分の犯人の夢の中で、自身の犯行動機を偉そうに語っているのがシュールですね…。
『自分より劣っているはずの連中が自分より恵まれているのが許せなかった』
あと事件後の無責任なコメンテーターとか、手のひらクルックルな匿名SNS。被害者遺族への誹謗中傷。などなど、現実にあり過ぎて本当に嫌な世の中ですね😨
それでも何とか、犯人に同情的な流れから最終的に反転して良かった。それも、たまたま被害者に著名人がいたから、という危うさ。正義も常識も、あやふやでしかない。
一連の事件は解決したけれど、真琴が眠ったままなので続編が待ち遠しいです!